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「んもぅ、樹のばかあっ」
無視をし続けていたら、諦めたのか、オカマ走りをしながら、どこかへ去って行った。
「樹おつー」
和成がいなくなった途端、健一郎が樹の方へ寄ってきた。
「お前…見てたんなら助けろよなー」
薄情な友人の腹を肘でぐりぐりする。
「やだよ、俺あいつ嫌いだし」
健一郎は和成のことが嫌いならしく、和成が樹の近くにいるときは、絶対に近づいてこない。
何故嫌いなのか、と問うたことがあるが
「生理的に無理」
の一言で済まされてしまった。
確かに和成は生理的に無理なところが多々あるので、しょうがないことなのかもしれない。
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