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(うわあー、今日かなり混んでるなあ…)
いつもよりぎゅうぎゅう詰めになっていて、これ以上前に進むことができない。
健一郎が少し離れた所で、揉みくちゃにされているのが見えた。
健一郎も樹に気付き、一生懸命樹の方へ寄ってこようとしているのだが、少し移動が出来たくらいで、二人の距離は数センチほどしか埋まらなかった。
顔を見合わせて苦笑する。
(とにかく、乗換駅に着くまでの辛抱だ!)
樹は足を踏ん張り、人波に耐えていた。
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