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「…は?」
辺りはシーンと静まり返る。
柚木は訝しげにこちらを睨んできた。
「ああっ、いや!そうじゃなくって!いや、違うこともないですけど…っ」
テンパりすぎて、自分が何を言っているのか訳が分からなくなる。
(俺が好きなのは柚木さんの声であって…!)
突如、柚木がフッと笑った。
「いいぜ、付き合ってやる」
柚木はニヤッと意地の悪い笑みを浮かべ、樹の頭に手を置いた。
「え!?」
「じゃあな、俺次仕事なんだわ」
と席を立ち、樹に小さな紙を渡すと、そのまま電車に乗り込んでしまった。
「…え…?」
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