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「いっ…たいんだよ!」
男の体を両手で除けながら、怒鳴り付ける。
「え、イきたい!?」
「はぁ!?」
何をどう間違えたらそう聞こえたのか。
どうやら男の耳には、妖精が住んでいるみたいだ。
(殺したい…)
セクハラ男に軽蔑の眼差しを向けながら、ニヤニヤしている男の顔面を、拳でおもいっきり殴り付けた。
「ぎゃおすっ!」
変な雄叫びをあげ、階段を二、三段転がっていく男をそのまま放置して、健一郎と一緒に階段を上っていった。
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