デート

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残念ながらそこは本当に暗すぎて何も見えなかった。 目を凝らして看板を見て 「🌕🌕武器庫跡」という文字をようやく読めるか読めないか、というほど暗い。 和也「うーん。明るい時に来なきゃダメだな。」 私「そうだね。なんも見えない……」 和也「でもさ。まぁ、改めて昼間に来たいほどでもないな…」 私「そうだね。多分だけど…ほとんど芝生だよ。芝生しかないよ。」 和也「…確かにここは芝生しかないな。芝生だな。芝生芝生…芝生芝生ってどんだけ芝生って言うんだよ!」 私「自分が言ってるんでしょーがっ」 和也「ここは武器庫じゃない!もはや芝生でしかない!」 私「だから武器庫跡、なんでしょーがっ」 和也「確かにー。…退却っ」 和也はあたしの手をひいて小走りしだした。 それはもううるさいくらい一人でゲラゲラ笑いながら。
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