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そしてそれに気づいてもあたしは手を離さない。
いま、この空間がとても心地よかった。
たわいのない話をして
気づけばあっという間に一時間以上たっていた。
和也「なんかちょっと肌寒くなってきたね。車に戻ろうか。」
あたしは無言でうなずいて和也についていく。
来た道を引き返しているだけなのだが
行きよりずっと心地よい。
きっとそれは風のせいだけではない。
絵にかいたようなデートでなんだかくすぐったかった。
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