デート

53/53
前へ
/232ページ
次へ
いきなり顔が近づき驚いてあたしは顔が急に熱くなる。 私「えー!!あたしなのっ!?ひどいっ!」 そういいながら手を離そうとしたが和也は余計に力を入れてくる。 和也「やだ。」 私「…え?」 和也「…めいは素直で可愛い。」 何を急に! さらに驚いてあたしは声がでなかった。 和也「…ずっとそのままでいてね?」 何故か和也は悲しそうに言った。 その時のあたしには理由はわからなかったけれど 今なら少しわかる。 きっとそれが和也の願いだったんだよね。 だけどその願いは叶わなかった。 あたしはあなたに壊される…… もちろんそんなことはこの時のあたしは知るよしもなく ただただドキドキしているだけだった。 それが一番厄介で罪深い感情だとは知らずに。 あたしたちは車まで黙って手を繋いで歩いた。
/232ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7009人が本棚に入れています
本棚に追加