「友達」

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ガラガラガラ… 先生が入ってきた。ちょっと厳しそうな雰囲気の先生だなぁ…。 「はい、授業始めます。」 「「お願いします!」」 みんな声が緊張している。…私もその一人。 「あら、みんな、そんなに緊張しなくても大丈夫よ。今日はまだ教科書が届いてないからみんなの自己紹介だけで終わるわよ。」 そう先生が言うと、みんなはホッとした顔をした。…私にとってはピンチだけど…。 「じゃあまずは私の自己紹介するわね。私は国語担当の水口美空(みずぐちみそら)と言います。」 黒板に自分の名前を書きながら話す水口先生。字がとてもきれいで読みやすいなぁ。 「じゃあみんなには…自分の名前、趣味、一言…この3つを紹介してもらおうかな。」 すると生徒の一人が水口先生に言った。 「水口先生。まずは先生が紹介してください。」 すると水口先生はにっこり笑って答えた。 「そうね。わかったわ。名前はさっき言ったわね。趣味は読書と園芸。これから頑張りましょう。」 もうこの時点で、私は最初の先生のイメージ…『ちょっと厳しそうな雰囲気』のイメージから『生徒思いの優しそうな先生』に変わりつつあった。
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