桜吹雪

「友達」

授業初日だから早く終わる。

～放課後～

「まだ何人か残ってる。真音ちゃん、友達作りのチャンスだよ！」

「無理だよ～(泣)」

里香ちゃんに連れられて、友達作りをしようと誘われた。

「そんなんじゃ友達できないよ…。」

「でも話しかけるのは無理だよ！」

「いいから、いいから。私もついてるでしょう。ほら。」

「うー…。」

私たちのやりとりを見た二人の女の子がこっちに来た。

…あれ？朝、里香ちゃんと話していた子だ。

「里香ぁ、どうしたの？」

眼鏡をかけたショートヘアの女の子が里香ちゃんに話しかける。

「あぁ、真音ちゃんが友達作りをしたいって…。」

「違うでしょ～、やりとり見てたら分かるよ～。」

もう一人の女の子が里香ちゃんに話しかける。…なんだかほんわか系の女の子だなぁ。

「友浜さんは自己紹介の時に話しかけるのは苦手って言ってたじゃない。あんまり引っ張ったらかわいそうよ。」

「えっ？」
覚えててくれたんだ…。

「里香ちゃん、お手柔らかにしてあげなよ～。」

「あ、ごめん…真音ちゃん…。」

里香ちゃんが友達に注意されて、謝ってきた。

慌てて私は里香ちゃんに言う。

「いいよ。大丈夫。私のためって思ってくれたんだよね。ありがとう。」

里香ちゃんはホッとした表情をした。