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「恭(キョウ)ちゃん、もう 別れよ…」
あの日 樹(イツキ)は 突然 言い出した。
「え… なんだよ、急に!冗談だろ?」
俺には 全く 寝耳に水で 何故 樹が急にそんなことを言い出したのか、見当がつかなかった。
「好きな奴でも 出来たのか?」
「そうじゃないけど…
恭ちゃん、最近 忙しそうだし… なんとなく…」
「なんとなくってなんだよ!」
俺は ムカついた。
「ごめんね」
樹は 普段は 素直で従順な性格だったが、自分が コレと決めたことには 変に頑固なところがあった。
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