電車

5/20
前へ
/20ページ
次へ
 その駅では学生が一人降りて、列車は次の駅へと車輪を回しはじめる。  私は呆れてため息を一つ吐いていた。  ファンタジーな世界、て。  ――無茶苦茶だね  ――だろうな。馬鹿馬鹿しいと思ったヤツはそうして列車を降りていくわけだ  ただ目的地に着いただけだろうに。  だが仮面は愉快そうにケタケタと笑うだけだった。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加