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結局そうなるのかよ。
内心つっこみを入れながら、開く扉を眺める。今度は二、三人。主婦らしき人達が降りていった。
――つまり、ファンタジーの世界に順応すれば、この日本社会では晴れて異端児の一員さ
再び扉は閉まり、車輪は回る。
それからしばらくは沈黙が続いた。他の皆もただ黙って目的地の到着を待ち続けるだけ。
――現実なんてつまらない
そう呟いた時、目の前に居る仮面を含めて皆が微かな反応を示したような気がした。
――ごもっとも。そう言う人間にとっては、ファンタジーな世界は夢のようなものだろうよ
――悪くはないかな、とは思う
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