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ガシッ
誰かに腕を掴まれた。
振り向くと、
息を切らした北原君がいた。
「待てっつってんのに…」
「きっ北原君!!」
「えっと…あのさ…さっきのは違うから!!」
「え!?」
「さっき図書室にいたやつ、何でもないから!!」
あっそうか…私が皆にバラしちゃうの心配してるんだ。
「大丈夫だよ。」
「え?」
「心配しないで!!私、口は結構かたいから!!
あんな事知ったら、学校中の女子が悲しむもんねっ」
私は精一杯の笑顔でそう言った。
「いやっそうじゃなくて…」
「じゃあ私行くねっ!!」
強引に北原君から離れて、私はまたダッシュした。
「…安藤…。」
はぁっはぁっはぁっ!!
駅まで思いっきり走った。
サイアク…
最悪だよ…。
頬を伝う涙に、自分の気持ちを気づかされた。
私…本当に北原君の事を好きになってしまったんだ。
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