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たまたま通りかかったら、
たまたま北原君がいて、
たまたまジュース持ってたから、
たまたま渡すだけ!!!!
よし!!全然変なことじゃない!!
大丈夫!!大丈夫!!
「大丈夫大丈夫大丈夫…」
「おじょうちゃん…大丈夫かい?(汗)」
建設現場のおっちゃんが、一人で呟く私に気づいて話しかけてくれた。
「わっ私!!怪しい者ではありませんっ!!」
「おお…(汗)そりゃよかった。(汗)ここは危ないから近寄らない方がいいよ。」
「あっあの!!ここここれきたっ北原君にっ!!」
私は勇気を振り絞っておじさんに缶ジュースを差し出した。
「あっなんだ。じょうちゃん、北ちゃんの彼女か。ちょっと待ってな。」
「かっかか彼女なんてとんでもないっ!!というか呼ばなくていいっす!!」
「おーい!!北ちゃーん!!」
「おっちゃん聞いてる!?(汗)」
おっちゃんの声に気づいて、北原君が近づいてきた。
「!?…安藤!?」
「あ…ごめんなさい!!」
どうしよう!!やっぱ後悔してきた!!
「彼女が来たならしゃあない。休憩やるよ♪15分ね。」
「いやややや!!いいです!!すいませんでした!!」
「あざーす。いってきます。」
北原君はそう言って
一人テンパる私の腕を掴み公園へ引っ張っていった。
どうしよう!!
なんてことをしちゃったんだろう…(涙)
「あの…ごめんなさい!!」
「何が?」
「仕事邪魔しちゃって…。たまたま通りかかったら北原君がいてっそれで…。」
「…それ、一本貰ってもいい?」
北原君は私の持っていた缶コーヒーを指差した。
「あっどどどうぞ!!」
「どうも。ちょっと座ろうぜ。」
北原君は近くにあったベンチに座った。
しーん
「………//////」
満開の桜が咲いている公園のベンチで、北原君と2人。
…こんな展開いいのだろうか。
「あのさ、」
「はいっ!!!?」
「?(笑)その猫って」
北原君は、猫用のキャリーバッグから顔を出しているショコラを見た。
「あっショコラ!!ショコラね、家で飼えることになったんだ。」
「ショコラって名前なんだ。(笑)」
「うん!!(笑)ショコラ!!…そういえばっ煮干しありがとう!!」
やった!!遂にお礼が言えた!!
やるじゃん私!!
「別に…。でもよかった。安藤に飼ってもらえて…」
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