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マシンガンの様に責め立てる心ちゃんの声すら耳に入らなかった。
もしかして…
昨日の人って…
北原君だったのー!?
『恋の予感』という言葉が一瞬にして粉々に崩れた。
私…バカだ…。
初めてトキメいた相手が、学校1モテモテの北原君だったなんて…。
恋なんて思った自分が恥ずかしい。
私なんか相手にするわけないよね…ハハハ
「ハハハハハハ…」
「ちょっ!!(汗)薫!?しっかりしてー!!」
するといきなり女子達の黄色い歓声があがった。
「北原君が来た~!!」
「北原君おはよ~♪」
「超かっこいー!!」←笑
ちらっと北原君を見る。
…やっぱり昨日の人だ(涙)
ん!?
北原君と目が合った!!
思わず目をそらす私。
「北原君こっちくるよ…」
ボソっと心ちゃんがつぶやいた。
うわホントだ!!こっちくる…
どどどどうしよう
「あ…あ…あ!?そうだ!!私今日日直だったんだー!!」
精一杯そう叫ぶと、
ガシッと心ちゃんの腕を掴み、ダッシュした。
「ちょっ…かおる~っ!!」
辺りがしーんとなった。
「何あれ~」
「あの子、5組の安藤さんでしょ?昨日北原君と帰ってた…」
「え!?超地味じゃんっ」
「北原君~なんで安藤さんと帰ったの~?」
「………」
北原は去っていく二人の後ろ姿を見つめていた。
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