乱れ髪

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肌が痛むような ひどく冷たい風吹く季節に 絶望を感じた 悲観的な男女が俯いていた 手を繋ぎながら   …その手を離さないで そばから離れないで… 彼女の思いは虚しく 彼の心を締め付けた   さよならも言えぬ二人の 再開の誓いは曖昧過ぎて 消えない重い悲しさだけが 二人の心に爪を立てて 風に揺れる彼女の乱れた髪が いつになく魅力的にみえて 心が痛む   顔をしかめるような ひどく凍てつく風吹く季節に 絶望を感じた 悲観的な男女が俯いていた 離れ離れで   …あなたは元気でしょうか 私の事を覚えてますか… 一途な思いは虚しく 彼は誓いを破り捨てた   さよならも言えぬ二人の 絆はあっという間に消えて 会えない現実は無情にも 彼女の心に爪を立てて 乱れ髪を必死に忘れる人 不可能な再開を求む人 互いに辛く   互いに俯く   離れた世界の中で 二人が 繋がってるのは偽りで 離れた世界の中で 彼女は 会えない確信を必死に 飾られた写真(過去)でごまかした   さよならも言えぬ二人の 再開の誓いは曖昧過ぎて 消えない重い悲しさだけが 二人の心に爪を立てて 風に揺れる彼女の乱れた髪が いつになく魅力的にみえて 心が痛む   絶望を感じた悲観的な男女が 今日静かに街ですれ違う
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