未知との遭遇

3/4
前へ
/223ページ
次へ
「あ、南緒、明日の稽古の時間さー、……南緒?」 立ち尽くしてたら、後頭部に強めの衝撃(手加減なし!?)。 「何ボケッとしてん……何?」 後頭部に衝撃を加えた犯人がちょっと怯んだ。 「……新しいネタか?」 「はい?」 「その顔R指定入るぞ」 R指定?失礼な、、 「私どんな顔してます?」 「死刑宣告受けたような顔して目カッ開いてる」 「………」 彼は仕事の先輩に当たる神崎。 がくり、南緒が脱力していると、なんかあったか~?と言いながら着ていたTシャツを脱ぎはじめた。 「な、何してんすかっ!」 「何って着替えてんだろ」 「こんなとこで着替えないでくださいよ!」 「今更恥ずかしがってんじゃねぇよ」 そんなその辺の若い女じゃあるまいし……って! 「神崎さんのせいじゃないですか!」 「は?何が?」 「何ッ……うっ…」 絶叫しかけて詰まってしまった。 「……っなんっ、何でもないですよっ!」 言い捨てて走り去る。 後ろから「あっ!?だからお前稽古の……」などと声が追いかけてきたが、南緒にそんな余裕は無かった。 ……そうだ。 元の元辿ったら、こんなことになったのは全部、神崎のせいだ。 【そもそもの元凶】 (「……あんれ?今ここ南緒おらんかったですか?」) (「何か絶叫して逃げてったぞ」) (「はい?」)
/223ページ

最初のコメントを投稿しよう!

62人が本棚に入れています
本棚に追加