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「ガアッ！｣
アリッシュの側面に襲い掛かる、１体の『ガンダルフ』。
それに気付いているのか、他の獣を斬り捨てた少年は、間髪入れずにバスターソードを襲い来る『ガンダルフ』の眉間に突き立てる。
引き抜こうとした瞬間、僅かだが手間取った。
その隙に牙を突き立て様と飛び掛かって来る別の獣。
シェスターも、この瞬間は２体を同時に相手取っておりカバーに回れない。
致命的に見えるその一瞬。
しかし、アリッシュは動じる事無く行動に出る。
バスターソードの鍔から分離、長大な剣身の中から、別の刃が引き抜かれる。
それは、シェスターの白銀の剣よりやや長い、剣身の内側に細工のある片手剣。
アリッシュは引き抜き様に、横に回避しつつ飛び掛かって来た『ガンダルフ』を斬り裂く。
と、間を置かずに、残されたバスターソードの剣身の中央に手を伸ばす。
触れるジョイントを引き、体の前まで持ち構えた時には、長大な剣身であった筈の刃が半ばでスライドし、盾へとその形状を変えていた。
その盾で更に別の『ガンダルフ』の突進を、殴り付ける形でいなし、直撃を回避する。
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