超越せし者達

10/19
前へ
/759ページ
次へ
右手に片手剣を、左手に刃の変形した盾を構えるアリッシュ。 先程までの豪快な立ち回りから一転、盾でいなし剣で的確に急所を狙う、テクニカルな戦法に切り替えている。 アリッシュは、武器の形状に合わせた戦術が可能なようだ。 「<アイシクルピラー>!」 斬り捨てられていく同胞の横を迂回して、混戦模様の戦場に雪崩れこもうとしていた『ガンダルフ』達の眼前に、突如地面から隆起した氷柱群が現れる。 「ギャン!?」 「グギャッ!?」 分厚く鋭利な氷柱に、勢いを殺せなかった『ガンダルフ』達が激突する。 先頭の何体かが絶命し、更に後続の獣達が、突如出現した氷のバリケードで止められた先頭集団に衝突していく。 その後から来た『ガンダルフ』達は、越えられないと踏み、その足を止めていく。 氷柱は、20メートルはあろう高さにまでそびえ立っていた。 そして、推定でも数トンはあろう『ガンダルフ』の巨躯の体当たりを受け、ひび1つ入らない硬度。 ただの氷ではない。
/759ページ

最初のコメントを投稿しよう!

254人が本棚に入れています
本棚に追加