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氷柱の間から悠然と歩み出て来たのは、薄いブロンドヘアの少女、メイ。
「<スプリット>」
少女の言葉で、全氷柱の1割程が砕け、細長く分離していく。
「<ドライブ>」
それが伝わると、分離した氷の欠片が、意思を持つかの様に空中を飛来する。
「…フッ、相変わらず派手だ」
「そろそろ仕上げだね」
シェスターとアリッシュの2人は、群れの中を斬り進み跳躍。
氷柱に衝突した群れと、足を止めていた群れとの間に出る。
アリッシュは、おもむろに盾に変化したバスターソードの刃に、右手の片手剣を鞘に納める様に上から突き入れ、盾の時とは別のジョイントを引く。
すると、盾が片手剣に沿って四分割にスライドし一部回転。
再び別の形状に変化した。
それは、刃がL字型の、大剣と大鎌を合わせた様な、奇怪な形をした武器。
アリッシュが武器の形状変化を終えるのと同時に、氷刃の雨が『ガンダルフ』の群れに降り注ぐ。
獣の断末魔の咆哮が耳朶を震わす中、小柄な少女が、2人の少年の背後に降り立つ。
「ちょっとシェスター!
取りこぼしが多過ぎるわよ!
あんな数後ろに通すつもり?」
憤慨しながら詰め寄るメイ。
彼女の身長はアリッシュ同様、シェスターの胸元くらいまでしかない。
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