超越せし者達

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「な…、何だ、今の…?」 先の瞬間までは、生死を賭けた死闘を繰り広げていた。 なのに今は、その敵が微動だにせず倒れ伏している。 しかも全ての敵がだ。 兵達に見えたのは、僅かな黒の閃き。 無我夢中で相対していた兵達は、展開についていけずに放心状態。 しかし、敵味方の入り交じる戦場で、敵のみを討つ広範囲魔法は驚嘆至極、目にした味方さえ、徐々に理解していく現実に、戦慄を覚えた。 「相変わらずすごいな。 こんな状況で、敵だけをまとめて狙撃するとは…」 「ふふん。 私とアリッシュの複合魔法なら、こんなの簡単だわ」 「状況的にあれしか無かったからね… 上手くいったみたいで良かったよ」 先に生み出された氷柱の間を潜り、3人が、唖然とする正規兵や傭兵達の元に歩み寄っていく。 「…やはり、これは君達『スペリオル』の技か…  凄まじいな」 正規兵の隊長格だろう人物達数人が駆け付けて来る。
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