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ナオミは、嫌な予感がして、咄嗟に横を向き慌てて自転車に乗ると勢い良くアパートへ向かった。
アパートに近づくと令子のことが、無性に心配になった。
令子を1人にして外出したのは初めてだった。
何も無ければいいが、…。
ナオミは、アパートに着くと急いで部屋に戻った。
部屋は静かだった。
令子へ駆け寄ると、とても気持ち良さそうに寝ていた。
ナオミは、ほっとした。緊張が緩み、興奮が徐々に鎮まった。
ナオミは、今夜、高橋が帰って来たら、松平部長の奥さんと付き合っているかどうか確かめようと思った。
窓が強い北風を受けて、ガタガタ鳴った。
ナオミは、憂鬱な表情で窓の外を眺めた。
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