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ナオミは、じっと高橋を見て、
「知らない人からだけど、あなたが松平部長の奥さんと浮気しているっていうのよ」と言った。
ナオミは、淡々としていた。
高橋は、顔色を変えた。何か言わなきゃと思ったけど気の利いた言葉が見つからなかった。
「本当なの?」
真剣な顔でナオミが言った。不安と心配が漂っていた。
高橋は、考えがまとまらないまま、
「嘘だよ。そんなこと嘘だよ!」と興奮して言った。
ナオミは、高橋の言葉を全く信用していない様子である。
しかし、口をついて出たのは、
「そう嘘なの。安心したわ」というものだった。
ナオミは、自分で言ったことが理解出来なかった。
心と反対のことをどうして言ったのだろう…。
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