3 死

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ナオミは、漠然とした不安を覚え、すっと立ち上がるなり、お風呂場へ行った。 2人の間に冷たい空気が流れ出した。 高橋は、渋い表情でウイスキーを飲み、煙草を吸った。 テレビを観るとタレント達が、くだらないことでゲラゲラ笑っていた。 高橋は、不機嫌になって、番組を変えた。 そのチャンネルではドラマをやっていた。 高橋は、そのドラマに入り込もうとした。 しかし、ナオミや徳子のことで頭が一杯で、殆どドラマに集中出来なかった。 いつしか11時になってしまった。 高橋は、いつものように布団を敷き、テレビを消して寝た。 それから少し経って、ナオミが風呂から上がり、令子の寝ている布団に入った。 高橋は、左腕を布団から出して、強引にナオミを自分の布団の方へ引っ張った。 2人の間に流れている冷たい空気を払うためだった。
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