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ナオミは、漠然とした不安を覚え、すっと立ち上がるなり、お風呂場へ行った。
2人の間に冷たい空気が流れ出した。
高橋は、渋い表情でウイスキーを飲み、煙草を吸った。
テレビを観るとタレント達が、くだらないことでゲラゲラ笑っていた。
高橋は、不機嫌になって、番組を変えた。
そのチャンネルではドラマをやっていた。
高橋は、そのドラマに入り込もうとした。
しかし、ナオミや徳子のことで頭が一杯で、殆どドラマに集中出来なかった。
いつしか11時になってしまった。
高橋は、いつものように布団を敷き、テレビを消して寝た。
それから少し経って、ナオミが風呂から上がり、令子の寝ている布団に入った。
高橋は、左腕を布団から出して、強引にナオミを自分の布団の方へ引っ張った。
2人の間に流れている冷たい空気を払うためだった。
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