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午後2時過ぎ、ナオミは、いつものように育児や家事に追われていた。
令子が寝てからお茶を飲んだ。
そして、傍らにあった新聞を捲った。
無理心中の記事が大きく載っていた。
ナオミは、その記事を読んだ。
内容は、母子が入水心中し、子供は、まだ3ヶ月の赤ちゃんだった、というものだった。
ナオミは、その記事を読み終わって、何があったか知らないが、無理心中は、絶対、したくないと思った。
ナオミは、思わず令子を見た。冬の柔らかな陽光が、令子の全身を包んでいた。愛らしい顔で寝ていた。
こんなに可愛い娘を殺すなんて、何があっても出来ない。
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