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やがて、ドアが開き女が硬い表情で門に向かって来た。
女は容姿端麗だった。
ナオミは、徳子を見て、いい女だと思った。
お互いに目が合った。2人共、目を逸らさなかった。
徳子は、門まで来ると、
「どういうご用件でしょうか?」
と、澄ました顔で尋ねた。
ナオミは、興奮していて頭がパニックになっていた。
それでも、「夫と浮気するのは止めて下さい」と肩を震わせて言った。
徳子は、眉をひそめた。
そして、淡々とした口調で、
「あなたの御主人なんて、私、知りませんわ」
と言って呆れた顔をした。
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