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高橋は、蒼白い顔色になった。令子は、死んでしまったのだろうか?
そんな馬鹿なことがあってたまるか!
高橋は、心で叫んだ。
動揺した気持ちを落ち着かせるため、ライターで煙草に火を点けた。
ライターを持つ手は、小刻みに震え、震えは、なかなか止まらなかった。
それにしてもナオミは、どこに行ったのだろうか?
高橋は、大きな溜め息をついた。空腹だったはずなのに、あまりに驚いたせいで空腹を忘れてしまった。
午後10時になった。
ナオミは、戻って来なかった。
高橋は、恐怖を抑え、ナオミの知人や友人に電話した。
しかし、誰もナオミの所在を知らなかった。
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