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高橋は落胆した。
北風が窓に当たり、ガタガタ音を立てた。
時折、ぴゅーという音が聞こえ、強い風が吹いているのが分かる。
ひょっとしたらナオミは、徳子のところへ行ったのかも知れない。
そこで一騒動起こしていたとしたら、…。
高橋は、考えながら怖くなってきた。
恐怖をなんとか抑えているが、限界が近づいていた。
この恐怖から逃げるには、どうしたらいいだろう。
高橋は、がっくり肩を落としていた。
しばらく、そのままだった。
やがて、高橋は、次に起こす行動を決めたらしく、顔を上げ、立ち上がった。
電話機に歩み寄り、徳子に電話した。
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