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高橋は、そのシャベルを取り、バイクの収納ボックスに入れた。
これを使って、穴を掘り、令子を埋めるつもりである。
高橋は、令子の死体を埋めている光景を想像し、気分が悪くなった。
気分転換に煙草を吸った。
しかし、却って空腹に吸う煙草は、きつかった。
苦しそうな咳を何度もし、涙が出た。
高橋は、唾を2、3回吐いた。
そして、苦悶の表情でリュックを背負った。
バイクに跨り、エンジン・キーを回した。ドドドドッと乾いた音が静寂を破った。
それから30分走らせ百合山登山道に入った。
登山道をバイクで行けるところまで走らせた。
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