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試しに、軽く右手を握ってみる。……猫の手も握られた。
慌てて顔を触る。口、鼻、髭、目……耳。
(…………猫耳…)
確かに何時も(人間)の顔と違う。
頬に有る、自棄に長い髭なら『あれ?伸びちゃった?女子失格だなぁ~』くらいで現実逃避出来たのに…。
口も『私って意外とお著簿口~』鼻も『あれ?湿ってる~』で回避できた。
しかし猫耳は……。さらに顔中ふさふさしている…
(本当に猫…?)
頭が真っ白になる。意味が分からない…何で私は猫に…?
そこで、先程見た夢を思い出す。
深い暗い闇の中。頭に響くように聞こえてきた綺麗な声…
《楽しい遊興を始めますよ》
《主催者は私、神。》
《貴女は猫です。_と言えば一時的に…》
《では、楽しい猫遊興(ゲーム)スタート》
……あれは本当の出来事なのか…?…信じられない…。
でも、この状況は?本当に神様の仕業なのか…?
(急に頭が…痛い…。)
私は突然の出来事に痛みだした頭で、今の状況を整理しようと考える。
(…私は神様の手によって猫にされ、強制的に謎のゲームに参加させられた。…そして何かを言えば元に戻れるらしいが、それが聞こえず分からない。…状況を充たせば終るらしいがそれも謎。そしてゲーム(猫遊興)の名は…――新撰組あそび――)
なんとか、こんなところか。
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