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え…?
訳がわからない。
『…私は何をしているのかに気づき、2人にやめるよう注意しました。しかし残念ながら2人は行為を止めなかった。そうこうしているうちに、サイレンがなって上にあがってきたんです。』
顔色、目つき一つも変えずに説明した色白野郎。
…はったりもいいとこ…だと思ったがここにきてやっとピンと気づいた。
コイツもしかして…庇おうと…
「コイツ、いつも邪魔するんすよ。今日も俺らの部隊で唯一陸に上がろうとしてたから、弱い奴やな、って教官にはバレへんと思って922とからかってたんです」
声のする方へ振り向けばビンタされ切れてしまった唇の血を手の甲で拭いながら教官を見上げるちびっ子―1103。
その隣ではとうに体力が底につき、立ち上がってはいるものの視点が定まらない1126。
1126がこのあとに待っているキツイお仕置きに堪えれる訳がない。
やけど俺やってあんな拷問受けたくない。
『そうなのか?』
問い詰める教官の言葉に俺は一瞬怯む。
ゆっくりと顔の位置を戻せば教官の向こうで目を細める509。
「………1103の言う通りです。」
仲間を守る為に2人がついた嘘をここで自分が崩す訳にはいかなかった。
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