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「あっ、……吸いすぎちゃった」
遠くのほうで、そんなイブの声がした。
視界が真っ暗になり。
俺の意識は、そこで途絶えた……
☆☆☆
「旬ちゃん。おはよう!」
朝、午前八時過ぎ。
学校に行こうと、自宅を出たところで。
俺は、背後から抱きつかれた。
背中にぶつかる、二つの丸みをおびた柔らかい物体。
「バカヤロー! いきなり抱きついてくるなって、いつも言ってるだろ!」
成長中の胸の感触に、律義にドキドキしつつ。
俺は、お馴染みの箱崎歩(はこざき・あゆむ)を怒鳴りつけた。
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