俺と異国の女の子

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 俺は、飢えていた。    時刻は、午後十時過ぎ。    俺は、今日の獲物を求めて夜の街をさ迷っていた。    目つき悪い俺とすれ違う奴は、どいつもこいつも揃って視線を下に向ける。    けっ、面白くない奴ばっかりだ。    俺は、飢えていた。    俺は、自分よりも強い者と戦いたくてしかたがなかった。    そんなふうに、周りばかり気にしていたせいか。俺は、正面からやってくる者にまるで無警戒だった。
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