大切なトキ

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『遙人っ!おはよう。』 『おぅ!おはよう!』 大好きな遙人。 今日も会えた。 それだけですごく私は嬉しかった。 『なぁ、星羅…』 『何?』 『今日、二人で海いかねぇーか?』 『えっ!行きたい!!』 やった!と遙人は言う。 私も遙人と同じだった。 遙人と過ごせる時間が 私にはたまらなく嬉しかったから。 残りの大切な時間を 大切なトキで過ごしたいから…。 ――… 『星羅!帰るぞー』 『うん!!』 遙人の自転車に乗る。 遙人が前で私は後ろにいる。 遙人が自転車をこぎ始めた。 私は遙人の背中に寄りかかって やわらかい風を感じる。 この時間も幸せ。 遙人の温もりが感じられる…―。 この時間が幸せ。 『星羅!!海についた。』 『きれい…』 目の前に広がる景色は夕方の空と その空の色の海。 夕日の明るさで海は輝いていた。 『座ろうぜ。』 私はうん、と頷き 遙人の隣に座った。 遙人といる幸せを感じながら 輝く海を私はながめていた。
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