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高校に入って少しすると
父は単身赴任をするようになる。
それから母は私をヤケに心配するようになり
母も根詰める様に長く仕事をするようになった。
まるで日常が崩れて行くかのように母は私に優しくなる。
父が帰った時だけは
前の母に戻るが、私にはそれが恐怖でならなかった。
母は女ながらに父に顔が似ている私をまるで父を見るように見るのだ。
「…藍兄!!」
久しぶりに私から藍兄に電話をかける。
それは高校1年の冬だった。
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