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「…生きている、つもりなのかよ」
呆れた声、いや思ってもみなかった解答に驚いているのだろうか。
「つもりじゃない。私は生きてる。貴方と違って…生きてやる」
それは決意に似ていて自分に言い聞かせるようにかわらない日常と最悪な連日を思い出しながらも…
「俺は死んでねぇー。勝手に殺すな。…なぁ、俺らは死なねぇよな」
何を当たり前なことを…
生きようと思えば私達はまだ、生きてられる日常の中にいる。
明日政府が"戦争になりました"とか馬鹿げたような事にならなけりゃ生きていられる。
「…生きる気があるなら…」
「そっか…」
そこで電話は切れた。
突然の電話。
それが何を意味するかなんて私は知らないで…
自分の事で手が一杯で…
高校二年生の春
私"夜木 澪"は自分の愚かさを知りました。
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