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春あらし
明日のわたし連れてきて
風の強い日は
外がザワザワしていて
自分の気持ちもザワザワする。
小さいときからそう。踵を鳴らすドロシーみたいに、虹の彼方に行けそうな気がする。
……実際は、行けないんだけれど。
風が
遠く海から
もっと遠く大陸の砂漠から
【何か】をわたしに運んでくれるのだとしたら、
今わたしが吐き出した溜め息も、きっと
遠く熱帯に住む誰かに届くのかもしれない。
目に見えない連鎖があるのなら
できれば
甘い溜め息をつきたい……。
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