中村美奈子の親指

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とりあえず自分のマイページに行くと、私の分身と言える初期のアバターが手を挙げニッコリ笑っていた。 「んー…。地味…かな。」 何をしたらいいかイマイチ解らないので、まずは登録した時にサイトから貰ったポイントを使い、アバターを自分の好みに仕上げる事にした。 実際の私は、黒髪に冴えない顔の普通の女子高生だ。 だからこそ、せめてアバターくらいは、華やかで可愛いものにしたかった。 「できた!」 画面の中で笑っている私の分身に、最初の面影なんか無い。 所謂ギャル系のキラキラした派手な女の子が、そこには居る。 「ぷっ。たかがアバターに1時間もかけた私って…」 暇潰しに始めた割に没頭していた自分が、恥ずかしい。
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