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「ん…っ」
うっすらと目を開けると映ったのは大きな窓に大絶景。
驚きながら体を起こすと俺がいつも使ってるベッドとより遥かに柔らかくてふかふかで豪華なキングサイズのベッド。
「え、どこ…」
周りを見渡して見ると豪華な装飾な部屋。
うわー…なんか、夢オチっぽい。
試しにほっぺ引っ張ったけど…、ほっぺ痛いから夢じゃないじゃん。
「やっば…寝ぼけて勝手に入っちゃった…?」
サッと血の気が引いたのがわかった。
早く出なきゃ、と考えると自然とフル回転する頭と動き出す体。
広すぎる部屋だけに迷いながらもドアまで辿り着いた。
ガチャガチャとドアノブを回すけど全く開かないし…っ。
「つーか、中から開けられないわけ?」
カギもなければ鍵穴すらない。
あぁ、わかった。
聞いたことがある。
ここが"シークレットルーム"だ。
中からは決して開けられない部屋。
二人っきりになれる部屋だし、
反対に考えると逃げられない部屋。
あーあ、出れねぇじゃん。
諦めてその場に座り込んため息を出す。
てかタバコ、どうしたっけ…?
ま、いっか、生きてるし。
ぼーっとしてると不意に聞こえてきた水が床にたたき付けられる音。
…誰かシャワーに入ってんのか?
なんか、ヤられる感ありすぎじゃね?
…拉致られたか、俺。
「はぁ…、久々だから腰痛くなりそ」
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