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「ん…っ」
珍しく、ぱちっと開いた俺の瞼。
不意に隣を見れば規制正しい寝息を立てて寝続けてる。
…しっかし、ほんとに綺麗な顔。
男にしとくのもったいないな。
まじまじと寝顔を観察するように見詰めていると開かれた瞳。
大きな瞳が俺を真っ直ぐ見詰めてた。
「おっはー、ユチョン。
そんなに見詰めて…照れちゃう~」
起きて一言目がそれって…。
顔赤らめながら言われても、ねぇ。
はぁ、とため息を吐き出して、呆れたような表情を作る。
「そんな顔しないでよー…」
「あんたがさせてんの」
「あんたじゃない、ジェジュンっ」
「あ?なに?」
「だからぁ、僕はキム・ジェジュンっ」
あ、思い出した。
そーだ、この顔に『キム・ジェジュン』
あれだ、でっけー財閥の御曹司様。
「…御曹司様がなんで?」
不意に思った事。
御曹司様がなんで、俺を?
「なんでって…なにが?」
「あんたみたいなお金持ちのいいとこのお坊ちゃんが俺なんかを?」
そう問い掛けるとキョトンとした表情で一言だけ。
「"僕が欲しかったから"それじゃダメ?」
自己中。
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