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「自己中だね、自己中。
俺に拒否権はないわけ?」
ダメもとで聞くとジェジュンはケロリとしたまま一言。
「ないよ。
ユチョンはもう僕のだからね」
でた、自己中。
なんでこんなに中心的なの。
「てかさ、無理だって」
「なにが?」
「俺、このホテルの支配人のだし」
………。
…沈黙?
あれ、泣きそうになってない?
……なんで怒る?
笑顔がかったいんだけど。
「おーい…」
「…僕、支配人シバいてくる」
「え、」
「支配人とヤったりしてないよね!?」
「そこっ!?」
「ちゃんと答えて!!」
「ヤってねーよっ」
「ほんとに…?」
「ほんとだって…」
意味のないやり取りをして20分。
やっと信じたのかニッコリしながらケータイを取り出しどっかに電話し始めた。
さっきのやり取り…。
『彼氏の浮気が原因でケンカして別れる寸前のカップル』みたいな。
「はーい、うん。
うん、もらってくから。
は?いや無理だってばー…」
まだまだ終わりそうにない電話。
とりあえず電話が終わるまで布団を被り目を閉じる。
「ん、じゃあ、後で運ばせるから」
「終わったの?」
「うん、さ、帰るよ」
「…どこに?」
「え?どこって、僕の家」
「なんで?」
「僕がユチョンを"買った"から」
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