2章:国と国とを背負う者

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「毎日、ベルトベルト、って付き纏いやがって、やってること違うじゃねぇか」 「それは、元首の方針だからなぁ。 だからこそ、あしは妥協案出しとるんに」 「妥協案?」 「あしとベルトが結婚して、並列国家になればいいんよ。 したら、お前の危機はあしの危機じゃし、そっち侵略されても、堂々派兵が出来、」 「「よくねぇ」」 「俺は誰も娶らん。 子孫も作らん、王位もいらん! いい加減諦めろ馬鹿者」 「どうせこいつの軍団狙いだろう。 こいつさえ味方につけりゃ、悪魔のベルンバルト軍は自在に動かせるもんなぁ。 そうはいくか。 こいつは一生この国を離れんぞ。 はは! 残念だったな」 「ち……ちょっと待て、二人とも。 流れで上手くスルーしたけれども、彼は男です。 娶るも嫁ぐもない」 「「こいつは法律変えかねん」」 「嗚呼……、」
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