アザミ嬢の事

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『柚子、今夜は遅くなるから先に寝ててくれていいよ』 『あら、接待?あんまり無理しないでね』 『俺は営業で慣れてるから大丈夫だよ。一人で夕飯寂しいと思うけど…』 大輝は私の額にキスすると仕事に出掛けた 私は1時間遅れて、仕事にでた 店の事務所に入り、パソコンを立ち上げた 仕入先からの伝票を打ち込むいつもの作業 今日はいつもより少なかった。少し時間ができたのでアザミ嬢のブログを見た 【彼氏と別れた…思いきりグラスのお酒をぶっかけられた お前だけが女じゃないと一言言って彼は店を出ていった せいせいしたと思った。なのになぜか涙がとまらなかった。もう束縛されずにすむはずなのに… 今日はスーパーも夜の店も休む事にした】 別れちゃったんだ…まだ好きだったんじゃないかなあ…そう思った オーナーが機嫌よく事務所に入って来た 『おはようございます。オーナー』 『おはよう!柚子さん今日もお昼頼めるかな?』 『いいですよ。オーナー何かいいことありました?』 『今週、モデルのコニンくるだろう?来週は結婚式の二次会の予約入ったんだよね。日曜日なんだけど夜に貸し切りになった。またまた悪いんだけど日曜日、手伝いかまわないかな?』 『大丈夫ですよ、うちは予定ないですから。了解しました』 楽しそうだな…結婚式の二次会なんて
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