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ある日、オーナーに、お店の人手が足りないからオーダー取りいってくれないかな?と頼まれた
時々あることだから私は快くOKした
制服ではないから、少し目立つけどエプロンかければ問題ない
この店はカフェレストランで、夜はショットバーも営業していた
フードには定評があり、雑誌にもよく載るし、テレビ局の取材もある
今日いつもより忙しいのは雑誌に掲載されたからだ
『すみません、オーダーいいですか?』と呼ばれ、私は笑顔でそこまで行った
こんな言い方失礼なのだが、カフェには無縁のような男性だった
大きな身体を少し縮めて、メニューを見ている
『何がオススメ?』
『どんな料理お好きですか?』
『ボリュームあるやつかな』
『じゃあBランチいかがですか?本日はメインがお肉ですし、サラダはシーザーサラダになってますよ』と私はすすめた
『ふーん。じゃあそれにするよ』男性はニッコリ笑って私を見た
『ありがとうございます。出来上がり次第お持ちします』
黒のスーツに黒のネクタイ…お葬式の帰りみたい
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