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事件が起きたのは、枯れ葉が空を舞いはじめるある秋の日の事でした。
私達は、家庭科の調理実習でチョコレートを使ったお菓子作りをする、といったモノでした。
その日の朝、前日から楽しみにしていた私はいつもより10分早く学校に行きました。
スキップしながら軽快な足取りで教室に向かいます。
『ねぇ…ホントにやるの?』
『当然よ。最近、華奈幸せそうだもの。ホントムカつく奴ね』
『じゃあ誰を犯人に仕立て上げる?』
『もちろん…唏依奈だよ。ふふっ…楽しみ。』
教室から、イジメの主格達の声が聞こえてきます。
聞こえてきた『華奈』と『唏依奈』
の名。
嫌な予感がする…。
急に重くなった足を引きずって、私は教室に入ろうとしました。
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