原始生命の誕生

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最初の生命は地球誕生から8億年たった、約38億年前頃に誕生したといわれています。海の誕生が約40億年前といわれているので、海の誕生からまもなく生命はできたことになります。  その生活場所は海底火山の噴出孔付近と言われています。  地表には有害な紫外線などが降り注ぎ、生命が住める環境ではありませんでした。最初の生命は光の届かない海の奥底で噴出口から出される硫化水素を分解することによりエネルギーを得ていたようです。  現在でもその末裔と思われる細菌類が存在します。海底の噴出口付近の数百度に達する環境の中で、大昔と変わらぬ暮らしをしている生命も地球にはあるのです。  原始の生命は一つの細胞でできた単細胞で、核膜を持たず遺伝子が細胞膜の中に存在する原核生物でした。必要最低限な遺伝情報しか持たず体も小さな彼らは、硫化水素を食べながら細々と暮らしていました。  生命にとって、まだ光は遺伝子を傷つけ命を奪う存在です。暗闇の中で光を避けながら、次の段階に進むにはまだ気の遠くなるような時間が必要です。
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