光合成生物の誕生と磁気圏の成立

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今から約32億年前に、それまでと異なる、ある特徴を持った生物が誕生します。  それは、光を使用することによってエネルギーを作り出す生物です。今までは生命を傷つける存在だった光をエネルギーとして使い、周りに無尽蔵にある二酸化炭素と反応させることにより硫化水素を使うよりも効率的にエネルギーを得られるようになったのです。それまでの生命は硫化水素など環境中にある栄養分を分解するだけでしたが、自ら光合成でエネルギーを作り出すことにより、噴出口以外の場所でも生きられるようになりました。  シアノバクテリアと呼ばれる彼らは、光合成を行う細菌です。登場してしばらくは数が少ないままでしたが、しだいに数を増やしていくと、大量の酸素を放出するようになり、地球の環境と周囲の生命に多大な影響を及ぼしていきます。  自分でエネルギーを作り出す仕組みを獲得したことにより、生命はより大きなエネルギーを獲得し、細胞を大型化させることが出来るようになります。
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