葛藤

6/7
前へ
/123ページ
次へ
単純だと言われても仕方ない。 でも、母親に応援された事で負い目を感じる事がなくなったのは本心だった。 次の日から、またあの時の誓いと感情を思い出し、前向きな気分で過ごした。 化粧も念入りにし、鏡に向かって笑う。 しっかりと鏡の中の自分をみて、 (大丈夫だ)と思う。 会社に着き、浅くイスに座り、姿勢を正して前を見るとお局と目があった。 彼女は何もかも見透かしたように少し微笑むと何も言わずに仕事を始めた。 やっぱりあたしは足立さんが好きだ。 だから、由美ちゃんには本当の事を言わなければ。
/123ページ

最初のコメントを投稿しよう!

70人が本棚に入れています
本棚に追加