壬生浪士組…!?

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見知らぬ部屋に居た。 畳の香りがするから、 多分、和室。 部屋を見渡すと、 一人の和服姿の青年が横に座って寝ていた。 綺麗に整った顔からは、 スー、スーと小さな寝息が聞こえる。 「…………ニャア」 …………。 そうでした、私、猫でした。 ……声かけられないじゃん。 すると、外から ドカドカと大きな足音がして スパーン!! 「おいコラ、総司!! なかなか報告に来ねぇと思ったら、こんな所に居やがったのか!?」 いきなり、襖が開いたと思ったら長い黒髪の男の人が怒鳴りながら入ってきた。 こちらも、和服姿だ。 腰には刀が二本差してある。 私はビックリして、寝ていた彼の陰に隠れる。 怒鳴られた彼はというと、 「五月蝿いですよ、土方さん…… 報告は今から行こうと思ってた所です」 「嘘つけ!!今まで思いっきり寝てたじゃねぇか!!」 「やだな……。 土方さんは、男性の寝顔を見る趣味があるんですか?」 「ねーよ!!」 「だったら、なんで僕が寝ていたって分かるんですか?証拠でもあるんですか?ねぇ、土方さん?」 矢継ぎ早に交わされる彼らの会話について行けず、私はワタワタするばかり 土方、総司…… どこかで、聞いたことがあるような、無いような。 というか、何故に和服? .
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