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しばらく彼らの言い合いは
続いたが、最終的に土方と呼ばれた男の人の方が折れた。
「で、ソレはなんだ?」
私を指差しながら、言う。
「……土方さん。ついに目までおかしくなりましたか?猫ですよ」
「さっきから
喧嘩売ってんのか、総司?
んなこたぁ、分かってるんだよ、なんで、屯所に猫が居る?」
「拾いました」
…………。
土方さんのこめかみに青筋が浮かんでいる。
総司と呼ばれていた彼は、まったく気にせずヨシヨシと私を撫でていた。
「てめぇ、総司!!そこに直りやがれ!!」
「ほら、土方さんが大声だすからこの子怯えてるじゃないですか?」
ねー、と呑気に私を撫でている。
「ニ、ニャア……」
わ、私はいったいどうすればいいのだろうか
「おーい、歳
どうしたんだ、そんなに声を張り上げて?」
また、新たな人が現れた。
厳つい顔にがっちりとした体格をした男性だ。
む……
この人の顔、どこかで見たことがあったような
どこだっけ?
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